Night and Dayシンプルに生きる

前回は衝撃的な内容でしたよね。

まだの人は下記からどうぞ。
一生世界を恨んで生きなさい【ご相談】

さて、こんな人いるの？って思った人もいらっしゃるかもしれませんね。
書いてある以上、いるということになります。
今まで出会ったことがない問というのならば、それはとても幸運なことです。
わたくしは・・メールでまあぼちぼちあります。

厳しい話だけれど、このまま世界が変わらなければ、おそらくこれからどんどんこの世界では向こう側の住人が増えて行くと思います。こういう人が隣にいるのが普通の世界が待っています。

統合失調症だったり、鬱だったり、心神耗弱やボケ、アルツハイマー、脳や心の疾患で、向こう側に行ったまま帰ってこれない人もいます。
もちろん、そうであればある意味しょうがないです。
体がそうなってしまった以上、仕方がないことです。
ですが、ご紹介しているような、自分の感情や都合（今回は怒りでしたが、それ以外でも自己憐憫なども同じ）で向こうに行くのは違います。
自分で選択して行ったのです。
自分にとって都合の悪い現実から逃げるために・・

わたくしもリアルでこういう感じになっちゃた人が近親にいましたが（一応、疾患ですが）、こうなっちゃうともう手が出せないです。
言葉が届かない以上（本人に聞く気がないと助けれないのですから）、本人の自由にさせて、放置するしか選択がないのです。
最悪はそれなりの施設に入れて薬漬けにすることになります。
人道的にどうか？ですか？
言っていることはわからなくもないです。
ですが、近隣家族に刃物振り回して暴れたり、隣家のガラス割ってみたり、俺を殺そうとする人間が来るとか言って、夜中も玄関をバタンバタンしたり、ドスドス部屋や窓を見聞しまくったり、それが何ヶ月も続くのですよ、その人がいる限り。
家は家で、糞尿があちらこちらにある上に、コンビニくずや小銭が至るところにびっしり広がり、万年床にすえた匂い、足の踏み場もないゴミ屋敷です。扉だってゴミにつかえて、10センチだって開けられません。
うっすら開けた扉のその足元に、コンビニのおにぎりの赤い柄のついてる鮭のからが転がってきて、うわーってなもんです。
あの光景はもう忘れたくても忘れられません。
そして、人が来れば、噛みつかんばかりの声と歯をガチガチ言わせながら、ギャンギャン喚く人間に対してどうしろと？
懸命にコミュニケートしていましたが、会話が噛み合わずあまりの人間らしさがないことで、うちのちびこは縮み上がりましたよ。
あんなの野生の獣と一緒です。
最後は近所の通報で、あの鉄の盾を持った警察官が何人も家に上がり込んで、檻のある病院に強制送還です。
別の人は、強制送還じゃなくても誰も助けられないまま、雪の日に外に這って出ていって、そのまま道路で意識不明、搬送先の病院で亡くなりました。
これは、現実にわたくしが経験し、本当にあった話です。
悲しいことだし、かわいそうな人でももちろんあります。
わたくしだってそう思います。
ですが、そばにいる人にとってはただの地獄です。
自分以外の人間の地獄に人道的じゃないとか世間体とかそういったことだけで、他人の地獄に近親であるということだけで、一人残していいなんて、そっちのほうがおかしいです。
人道以前に、現実を捨ててしまった以上（ある意味もう人ではないのですから）、一緒の世界には暮らせないのです。
生きる現実が違う次元になってしまったのですから。

過去にも、今回のように違う現実を生きるようになってしまった奥さんをお持ちの旦那さんから、
かわいそうだとは思うけれど、もうきつすぎて支えることはできない、でも離婚を嫌がるし、自分も自分で、ここで離婚してしまうと、彼女を捨てたという罪悪感が残るから動けないということがありました。
気持ちはわかるけれどしょうがないこと、旦那さんの人生は自分だけのもの、いくら妻でも自分が壊れてまで一緒に生きるのは違うと。
支えられないと思ってしまった以上、自分の心を持ち上げて修復はできないから、離婚に向けて進みましょうと。
揉めるのは必定です。
奥さんにしてみれば旦那さんがいなくなるなんて天変地異が起こったレベルのこと。
というか、奥さんは私を捨てる気か！お前が私をこれだけおかしくしたのに！って言うでしょう。
抵抗は生き死にかけるレベルです。
ただ、それだけ揉めたとしても、いつかはどこかで折り合いが付きます。
※法治国家である以上、最後は司法の力を借りることができるからです。
いつになるかわからないこともあるけれど、時間もかかるけれど、最後には別々に生きる道になる可能性が高いです。
数年戦うけれど、それから過ごす何十年の自分のために、ここで戦うしかないということなのです。

ただ、話を詳しく聞く過程から、奥さんのほうも壊れるだけの悲しみがあったのだということがわかりました。
ですので、別れることに特に罪悪感があったということです。
ですが、過去は悔やんでも戻せないし、奥さんはこちらに戻ることができなくなってしまった以上、こうなってしまうことは仕方がないことではあります。
奥さんも壊れる前に、本気で二人で話し合って、対話してとことん感情を吐き出してその上で、どこかで赦せればよかった、仕方がなかったことだと。
でも、その機会を設けず、ただただ自分の中だけで、許せない、許したくないと怒り続けたらから、帰りたくなくて向こうの住人になってしまった。
だから全てが壊れてしまった。
なにひとつ修復できなくなってしまった。
事ここに至ってしまった。
どん詰まり。現実の果て。
これ以上どこにもいきようのない場所です。

確かに、旦那さんも悪いです。
でも、奥さんも悪いです。
そのほか奥さんを壊してしまった原因になった人たちも悪いです。
みーんな悪いです。
でも、それでも人である以上、生きていかなくてはならないから、どう生きるのが一番いいのかということになります。
一人ひとりが自分の人生を歩むために。

今回のことでなくても、罪悪感を避ける傾向が、真面目な人や日本人だとちょっと過剰だったりします。
もちろん、感じるとき、やっておけばよかったとか、犯罪を見過ごすみたいなときは、罪悪感を感じることをやっちゃだめって話になります。

ですがそうではなく今回の離婚したい旦那さんのような場合、
それ以外でも、引きこもりの家族がいて親が自分に押し付けてくるとか、
引きこもりと親の介護をしながら自分を当てにされて生活しているとか、
わたくしの経験のようにもう二度と戻ってこない別の世界の人になってしまったりしたらば、
※全部リアルにわたくしが相談頂いたことがあるものです。
わかりやすく言えば、誰かの犠牲になるために自分の人生を差し出しているような状態なときは、罪悪感とか人道的なんてのんきなこと言っている場合じゃないです。
もちろん、親戚や世間の目とか、田舎で排他的で後ろ指さされるから、苦しくても支えるとか・・おしんじゃあるまいしって話です。

罪悪感からズルズル続けて、このあとはしばらくたってから後悔とか恨みとか、愛憎とか破綻とか自分の精神崩壊とかが待っています。
お互いが骨肉の争いとか、奥さんが死ぬまで揉め続ける地獄が待っています。

でもね、これだけリアルの地獄の話を伝えても、この状態になってまでも罪悪感とか世間の目とかを気にして、ズルズル行く日本人が多いんです。
恩があるからとか、親だからとか、お姉ちゃんだからとか、わたしがいなくなったら困るからとか・・
そして、最後の生き地獄の状態になってから、なんとかなりませんか？とかわたしはどうすればいいんでしょうってメールしてくる人がいます。
何人も受け取っていますというくらいなくなりません。
この生き地獄に到達したらば、もう改善は厳しくなります。
絶対できないとは言わなけれど、なんとかなる可能性は奇跡に近くなってしまったので、どうにもならないという事にならざる得ないです。
あきらめて、その道のまま生きるしかないです。

こうなる前に自分が判断できるうち、動けるうちに、生きるために、たとえどれだけ揉めたとしても、世間が厳しくなったとしても、別々の道に行くという選択をすることが肝要です。
罪悪感や人道的なんてきれいごとで物事を判断するとき、どちらを選ぶか？は状況次第。
何でもかんでも従い続けたらばいけません。

そして、向こうに行ってしまったらば、もちろん、それでも行き先次第では、現実と親和しながら生きることができる人もいます。
でも、わたくしの経験のような状況になってしまったらば、別々の道しかありません。

追記として
下記に似たような内容の相談に鴻上尚史さんが答えています。
鴻上尚史さんは現実と親和性がよいバランスで答えてくださいます。
こちらも参考にしてみてください。
「家族なんだから」の呪縛に、鴻上尚史が出した“厳しい結論”とは
鬱の妹を隠そうとする田舎の家族…　鴻上尚史が訴える30年後の悲劇